残念な時帰呼が綴る 残念な感じのON>OFF生活


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ヒトとしての記憶を失い 死ぬ事も生きる事も出来ないでいる 哀れな男の物語り…
以下 私の妄想から生まれたごく短い文章をUPいたします。

 

******



光と影 過ぎ去りし幻影の日々…

この冷たく冷え切った肌に そっと自分の指を這わせ 失われた温もりを探す…

失くしたものは 二度と取り戻せないというのに。


月光を受け 天に青白き顔を向けると、ふいに記憶の欠片が脳裏をかすめた。

だが、足元に蠢く闇の仔たちが ギチギチと泣きわめき 飢えを訴える声を上げた時
光を取り戻しかけた彼の瞳が再び閉ざされ 銀色に淀んだ。

 『Mein Sohn, der darin gut ist,...,』

黒々とした水底の さらに深い地の底より 地鳴りのような罅割れた声が聞こえる。
それは、かつて 幼き日、冬の腕に抱かれた彼に 再び命を吹き込んだモノの声だった。
だが、それを彼は知らぬし、其のモノも それを憶えていて欲しいとも思ってはいなかった。

此処に有るものは けして癒えぬ痛みの連鎖。明ける事の無い永遠の宵闇。
そして… 永久に満たされる事の無い光への渇望。

夢を見た… とても悲しい夢を見た…

闇の底で月光を受け 白銀に輝く彼の双眸から 止め処なく流れ落ちるのは記憶の欠片。
其の一滴ごとに 彼の心の底に僅かに残った温もりは失われ、

この底知れぬ暗黒につながる生と死の狭間に穿たれた境界の井戸に
哀しみという名の供物を奉げ続けるのだ。


『Auch wenn es ist, damit… Ewig…』

闇が 囁いた…。



【光と闇の…/アンシンメトリー】  ……了
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