残念な時帰呼が綴る 残念な感じのON>OFF生活


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こんばんわ(^0_0^)

寝不足と胡散臭いは合い言葉!の時帰呼です。

昨日の やっつけ気味のレシピのパスタ記事なのに 暖かい拍手とコメントをありがとうございます。 これを糧にして これからも 頑張っていきます。 セイッ!


本日は 今までも 何度も書いてきたシチュエーションのような気がしますが、エレミシャSSを投下。

エレミシャ大好きです。 書いていると 哀し過ぎて辛いですけどねww

宜しければ、以下へ どうぞ。


  
【約束】

「きれい!」

そう言って、君は 手をのばした。

小さな手のひらの先の白い指先が水面にふれる。

満月の青白い月明かりと満点の星明りをあつめた きらきらと輝く波紋が広がる。

「あぶない!」

僕の両手が 泉の縁から あぶなっかしいほど身を乗りだした君を抱きしめる。

「いたいよ」

とんでもなく邪気のない笑顔で 君が不平を言った。

だって、君が 何処かへ行ってしまいそうな気がしたんだ。 ぼくを遺して…。

「ごめん」

僕が誤ると 君は ぎゅっと抱き返してくれた。

それは 君が 何もかも赦してくれたしるし。

「ねぇ、とって…」

「とるって、なにを?」

「おつきさま」

見ると、夜の色に染まった真っ黒い水面に まん丸いお月さまが浮かんでいた。

それは、確かに綺麗だったけれど、僕の眼には不気味に写った。

妖しく光るお月さま。 にっこり笑って 誘っている。

「サァ、コッチヘオイデ。ワタシトアソボウ」

夜風が 頬を冷たく撫でてゆき、背筋をぞくりと悪感が駆けあがっていった。

「もう、かえろうよ」

僕は 君の手を引き、 帰りを即す。

「ねぇ、とって!」

君は、さっきより強い口調で さっきと同じ言葉を 僕に告げた。

僕は戸惑い 身体を固くして、水面のお月さまを見つめていると、

君は もう一度 力を込めて 僕を抱きしめた。

「ねぇ…!」

僕は 意を決して 水面に ぽっかりと浮かんだ仄白いお月さまに 手を伸ばす…。 届かないと知りながら。

けど、君が そう言うならば、僕は 取ってあげよう。

たとえ幻影にしか過ぎないとしても。

 それが 君の望む物ならば。



ああ、過ぎ去りし日の遠い思い出よ…


けれど、それは けして色褪せたりせずに、今も此処にある。

満天の星空の下 君に誓った 幼い約束。

冷たく光る 満月の瞳の下で 心に誓った 僕の想い。


今もなお、僕は 触れられぬ水月に手を延ばし続け、あの日喪った愛しいモノを サガシモトメル。

僕の 両手は 真っ赤に汚れ、君を抱きしめる資格は もう無いのかもしれないけれど。

それでも、足き続けるのだ。

この 痛みと 苦しみが 果てしなく続く旅路の果て。

倒れ伏し、土に還る日まで…。


「まってて、ぼくが とってあげる」

「うん!」


君の笑顔は 今も 心の奥で 輝き続けている。

水面に映る 水月よりも なお美しく…。




  【約束】 了
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