残念な時帰呼が綴る 残念な感じのON>OFF生活


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ごく短い 冥府組のお話しを投下(^0_0^)


【幻影】




タナトスは 夢を見る。 永劫に続く闇の底で…


一瞬の煌めきが 彼の瞼の裏に明滅したような気がした。

それは、太古の昔より繰り返される死すべきモノたちの放つ光のようであったが、何処か異質な輝きに思え、傍らで主人の眠りを守る二つの小さな影に 彼は問いかけた。

「θガ目ヲ閉ジテ 地上デハ、如何程ノ時ガ流レタノカ?」

「丁度、100年でございます」

「ソウカ、ホンノ少シ マドロンダダケダト思ッタノダガ…、彼ラハ今モ飽クコトモナク争イヲ繰リ返シテイルノダロウナ」

「その通りで御座います 冥王よ」

「フム、愚カナコトダ」

そう言いながらも冥王は 先程の光が気になっていた。 数百年の昔に いや…数千年の昔であっただろうか? 他の人間どもとは違う輝きを放った 哀れな運命を辿ったふたつの魂の記憶が甦る。

ひとつの魂は 運命を受け入れ、もうひとつの魂は 運命に翻弄され 地上にも 天上にも この冥府にも そのふたつの魂はいない。

それが、何を意味するのか 冥府の王の彼にも判らなかったが いつかまた そのふたつの魂が 彼の眼前に立ち現われると言う予感だけは 強く感じていた。

そう、それ程 それらは特別な存在だったのだ。

「θハ 地上ノ様子ヲ見テコヨウト思ウ」

「御意…」

数百年ぶりに立ち上がった 大きな影と小さなふたつの影が 寄り添う様に ひとつのより大きな影になり その背には 黒く揺らめく冥王の鎌が 巨大な翼のように立ち現れた。


「サァ、見セテモラオウカ、愛シキ仔ラヨ。 永遠に続く 御前達ノ愚カデ儚イ魂ノ相克ヲ」

そう言うと 冥王の影は幻のように 一瞬揺らめいたかのように瞬いたかと思うと かき消え、後には 茫漠たる冥府の風が吹き荒れているのみだった。


    
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