残念な時帰呼が綴る 残念な感じのON>OFF生活


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おはようございます(^0_0^)井戸の底のネオチ魔神 もしくは 魔人探偵ネオチこと時帰呼です。

驚くことに 3月もあと一日しか無いとの情報を得ましたが 本当ですか? 誰か嘘と言って下さい。

時が経つのは早いものですね。通勤途中なの桜の蕾が 薄い桃色に綻んで来ました。 春なんですね。

今日は、あいにくの雨天ですが…^^;


さて、本日 アップするのは 先日のSS【星屑】の続きです。 もしかして、うやむやの内に連載化かな?^^;



 【星屑】その2  


不意に、差し出したミーシャの指先に濡れた感触がした。 其の獣が、おずおずと何かを確かめるように ミーシャの指先を舐めたのだ。

「大丈夫、怖がらなくて良いのよ」

その声に安心したのか ミーシャに近寄り 何かを訴えるかのように一声「くぅーん」と鳴いたそれは、ゆっくりと床の上に伏せた。

ミーシャは、両手を差し出し 驚かさないように 其の獣の背を撫でると じっとりと濡れた短めの毛並みの下で 引きしまった筋肉が寒さに震えているのが感じられた。

「フィリスさん、何か拭く物を…」

そう言いながら、少しでも獣の身体を温めようと自分が濡れることも構わずに抱き抱えようとしたミーシャの指先が、その首筋に巻かれた細い革の首輪に触れた。(何処からか逃げ出して来た飼い犬だろうか?) 

その時、突然、其の獣の喉元を撫でる指先から 何かが奔流のように流れ込んで来るのをミーシャは感じた。 それは、数年前に嵐の後、一枚の船板に取り縋り付き洋上を漂流するうちに 照りつける太陽に瞳を焼かれ失ってしまった感覚にも似たもの…、そう、何故か ミーシャには其の獣の艶やかに光る黒銀の毛並みが鮮やかに見えるような気がしたのだ。

「ミーシャ…」

迷い込んで来た大きな黒銀の獣に怯えていたフィリスが、何処からか探し出して来てくれた布切れを受け取ったミーシャは一言礼を言うと、其の布切れで じっと動かず気持ちよさそうに目を細め伏せている黒銀の獣の濡れた毛並みを丁寧に拭いてやった。


あらかたじっとりと湿っていた獣の毛を拭き終わったミーシャは、別の乾いた布で獣の身体をふわりと包み込み 優しく言った。

「もう大丈夫」

するとミーシャの心の中に 仄かな灯のような獣の感謝する暖かな感情と ひとつの言葉が浮かび上がって来た。

 【プルー】


心の中に浮かんだ何処か異国めいた響きを感じさせる その言葉をミーシャは そっと噛み締めるように口の中で繰り返した。

「プルー、そう…、それが貴方の名前なのね」

黒銀の獣プルーは そのミーシャの言葉に満足したのか 一声小さく鳴くと そっと目を閉じ まるで飼い主の元に戻って安心したかのように眠り込んでしまった。


……to be continued.


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