残念な時帰呼が綴る 残念な感じのON>OFF生活


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こんにちわ

そろそろ眠くなってきたので 蒲鉾ミルフィーユになりそうな時帰呼です。


もう 七月も 半ばですねってことで 季節ネタでっす。

登場人物は 例の二人ですWW


よろしければ 以下へ お進みくださいませ。



******



「あっつ~~!」

「今朝から 同じ事しか 言ってないぞ・・・オリオン」

振り向きもせずに そう言ったスコルピオスは 
これもまた 何度目かの同じ台詞を吐いていることに気づかない

そろそろ 他の王族や貴族達は 少しでも涼しいところを求めて避暑に出掛けはじめ
アルカディアの宮殿は いつもより人影が まばらになってきていた

しかし いつもながら 重要な仕事が 山積みのスコルピオスと
暑さに負けてぐったりしたオリオンは あいも変わらず 風通しの悪いスコピーの私室に
ここ何日も、ずっと篭っていたのだ

部屋の外では 明るい陽射しが 降り注ぎ
空には、何処までも、何処までも真っ白な入道雲が立ち上がり
そろそろ 真夏の到来を告げているようだ






「なぁ~ 海に行こうよ」

オリオンが 汗だくの裸の上半身を寝台から起こして
これも又 何度目かの同じ台詞を吐いた

「行きたいなら 勝手に行けばよかろう・・・」

「ひとりで 行っても 面白くないってばァ! ねえ 行こうよ!スコピー!!」

ふうっ ・・と 溜息をひとつ吐き スコルピオスは ようやく オリオンに顔を向けた

「わたしは 泳ぎもしないし ましてやスイカ割りなんかするつもりは無い
一緒に行っても たいして 面白いと思わぬが・・
おお そうだ!ポリュデウケスが この時期は いつも裏庭で暇そうに剣の素振りをしているはずだ
奴と行ったら どうだ? きっとアルカディア流古式泳法を みっちり教えてもらえるはずだ!」

今度は オリオンが 深い溜息を吐く番だった

「あのねぇ~ あんな堅物と行っても ますます面白くないってば
それに 泳ぎなら 俺は エーゲ海を 横断出来るくらい 上手いんだぜ
なぁ~ 海に行こうよ  夏なんだから  海に行こうよ~」

あまりの しつこさに根負けしたのか 遂にスコルピオスは言った

「夏なんだから 海に行くという理屈が イマイチ よく解らぬが 仕方が無い・・・
この仕事が 一段落したら 残りの仕事は持って行くことにしよう」

「えっ!? 行ってくれんの? やった~! 俺 とっておきのビーチを 知ってるんだ
そうと決まれば 海へ行く準備を しなくちゃ!」


*****

どこまでも続く 白い砂浜  エメラルド色の打ち寄せる波
紺碧の空は 晴れ渡り 海鳥は白い羽を陽光に煌かせ 気持ちよさそうに舞っていた

「ほほう~ オリオンお勧めのビーチは なかなか良い所だな・・・」

「でしょ!? でしょ!!」

広々としたビーチには、スコルピオス一行以外に人影は見当たらない
まるでプライベートビーチのようだ

大きなパラソルの下 ビーチチェアーにゆったりとくつろぎながら寝そべり スコルピオスは
手にした沢山のフルーツに飾り立てられたトロピカルカクテルを 啜っていた

「ところで泳ぎは 得意だったはずではないのか? 何だ 其れは!?」

オリオンは でっかい浮き輪を抱え 準備体操に余念が無い様子だ

「ああ これが有れば エーゲ海横断も 出来るって言ったんだよ
実際 子供の頃 泳ぎきった事があるんだから 嘘じゃないぜ
もっとも あの時は 船板にしがみ付いていたんだけどね!
なぁ~ せっかく海まで来たんだ 一緒に泳ごうよ~」

何杯目かの カクテルを飲み干し 派手な赤いアロハを着たスコルピオスは
手近にいた部下に 次のカクテルを 持って来るように頼んだ

「わたしは 泳がぬと言ったはずだがなオリオン
それにアルコールを飲んで 水に入るのは不味い
それが 水難事故の原因のうちのひとつだ 
お前一人で 泳げばいいではないか!」

「ええぇ~!? ツマンナイ!! 泳ぉごォ~よ~! スコピー!!!」

「ええぇ~い うるさい!!」

ふたりして 騒いでいると 浜辺の向こうの方から
なにやら それ以上に騒がしい声が聞こえてきた

間も無く 沢山の少女達の一団がやって来て 二人を取り囲むと
その中から ひとりの妙齢の美しい女性が 足早に近付き スコルピオスに こう言った

「此処を アストラの神域と知っての狼藉ですか!? 赦しませんよ!!」

   

   ・・・・・ 【八月・其の一、避暑】  其の二へ 続く


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